お茶充生活

茶道の日常的な楽しみ方や和室でのマナー、妊娠・育児についてゆるく書いていくブログ

【子どもの英語教育】子どもが英語を好きになるきっかけ

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今日のテーマは【子どもの英語教育】です。

 

子どもの英語教育に関しては色々な議論があります。私の経験から考える英語教育の進め方を書く前に、まずは私の英語遍歴と、英語を好きになったきっかけをざっくり書いておきます。

 

【遍歴】

小学校6年生から英語教室で英語を習い始めました。中学で英語が好きになり、東京外大で他の言語もやってみたくなってドイツ語科に入ります。そこで英語の魅力を改めて認識して結局イギリスに留学に行くきました(留学の理由は他にもありますがここでは省略)。就職したホテルでは、外国のお客様と仲良くなることも多いです。

 

 

ここで大事なのは、最初から英語が好きだったわけではないということです。暗記は得意だったので、覚えるのは苦ではありませんでしたが、英語教室も学校の授業もみんな「やらされてる感」満載で、全然楽しくありませんでした。

 

そんなある日、中学1年生の時にどういう理由だったかも、どこの国だったかも忘れましたが、各クラスに1人、外国人の同年代の子が数日間だけ授業に混ざるイベントがありました。たぶん市の取り組みか何かだったのでしょうが…

 

英語と母国語しか話せないその男の子(名前だけは憶えていて、ミーヨウくんという東南アジア系の顔の子でした)が休み時間になるとおもむろに大量のミサンガを取り出し、どうやらクラスのみんなにくれるというのです。みんな「サンキュー」を言いますが、その後の会話が続かない。

 

授業も日本語だけなので、ずっとその子は手持無沙汰。つまらなそうにしているのを見て子どもなりに気の毒だと感じていた中、周りから英語が得意と過剰に認識されていた私は、「ねえ、何かしゃべってみてよ!」とそそのかされ、そんな無茶なと思いながらも頭に1つのフレーズが浮かびました。

 

Did you make it yourself?

 

「それ、自分で作ったの?」という表現。ECCで出てきて、テストのために丸暗記した言葉でした。

 

これなら、今使えるんじゃない??でも本当に通じるの?通じなかったら、みんなの前でいかにも英語できる感じで話しかけておいて、めちゃくちゃ恥ずかしいことになりそう……でも何も会話弾まなかったら、せっかく会話のきっかけでミサンガをくれたこの子にも悪いし……

 

たった一言、されど一言。そもそも人見知りな私が、しかも生まれて初めて「授業以外で外国人に英語で話しかける機会」ということで、ものすごくハードルが高かったのです。バンジージャンプでもするかのような心地で、そのフレーズを絞り出しました。

 

Did you make it yourself?

 

すると、それまで日本語で色々話しかけられて困ったように「ワカラナイ」を繰り返していた男の子が、顔を上げて私を見ながら「Yes」と答えてくれました。

 

それが私への返事とわかるまでに一瞬の間があり、その後はみんなからの「すげー!今なんて聞いたの!?」という質問攻めに遭うのと同時に、うれしさのあまりに全身が総毛立つような感覚を覚えました。

 

丸暗記英語だったので、他にその場で役に立ちそうなフレーズを知らず、結局その後は何も言えなかったのですが……

 

でも、何の意味も感じずに頭に詰め込んだ言葉が、意味を持った言葉に生まれ変わったその時、

 

「ひょっとして、もっといろんな言葉を覚えたら、もっといろんな話ができるんじゃないか。もっとあの子が楽しめたんじゃないか。」

 

そう気づけたのです。

 

それ以来、英語を勉強する意義を携えた私はひたすら英語を勉強しました。

 

あの一言のやりとりこそが、私が英語をやっていてよかったと噛みしめた瞬間です。そして、これからも英語をやりたいと思ったきっかけであり、その後何度も英語で挫折しそうになった時に、思い出しては気合を入れなおすための糧となりました。

 

「困っている外国人さんを助けたい、もっと楽しんでもらいたい」という気持ちは今でも私のモチベーションの原点になっています。

 

仕事では、食べ物に何が入っているのかわからなくて食べられないというお客様や、バスをどう乗り継げば目的地に行けるのか、どの日本酒がどんな味でおすすめかなど、日本に来てわからないことがあって困っているお客様の助けになれた時、本当にうれしくなり、また頑張ろうと思えるのです。

 

英語を好きになるきっかけとしては、詰め込みの勉強が役に立ったわけなので、単語や文法などの知識を入れることから英語教育を始めること自体は必ずしも悪いとは私は思いません。でも、必ずそれを使う場面を与えてあげることが必要です。ただの暗記作業では、楽しめる子は少ないので……

 

ここまで、私が子供の頃どうして英語を好きになったかを滔々と述べてきましたが、きっかけは人それぞれあると思うので、様々な方向からきっかけになりそうな機会を作ってあげるのがいいのかなと思っています。

 

他記事で、子どもが英語を楽しめるようになるきっかけづくりとして我が家でやっていることをご紹介しています(^^)

 

teacere.hatenablog.com