ご挨拶や顔合わせに備えて!最短で身につける和室のマナー②~和室の歩き方編~
和室のマナー②~和室の歩き方編~
前回の記事では和室の入り方を確認しましたが、これまでは和室というより一般的なマナーでした。
和室のマナーとしてはむしろここからが本番!和室でのこなれた所作を見せつけていい印象を与えるために、和室の歩き方を知っておきましょう!
(和室の部品の名前がいろいろ出てきてややこしい!という場合は、名前は覚えなくて大丈夫ですよ。名前まで知っていると、さらに”デキる人”感が出るというだけなので)
和室に入ってからの注意!「敷居」、「縁(へり)」、「框(かまち)」を踏むのはNG
まずは敷居(しきい)。よく「敷居が高い」など「敷居をまたぐ」といった言葉で耳にしますが、
具体的には門、出入り口、部屋と部屋の間などにある扉や襖・障子の下部にあるレール状の溝の部分のことです。
(↓和室と廊下の間にある溝の部分)
続いて、縁(へり)というのは、畳の長い辺の部分で、色がついた異素材のところ。
模様のあるものとないものとがありますが、どちらも踏んではいけません。
(↓この緑色の部分。色は黒や茶色など様々なバリエーションがあります)
そして最後に、框(かまち)というのは、畳の短い辺の部分のこと。
(↓この中心の、畳と畳の間の切れ目部分)
最近は琉球畳のように、縁が全くない畳もモダンなデザインの和室によく使われますが、そういった畳にも框は必ずあります。
(↓琉球畳はこのような正方形で、縁のない畳。半畳畳とも言います。)
イケヒコ 置き畳 ユニット畳 PP 軽量タイプ 『スカッシュ』 ブラック 約82×82×1.7cm (6枚1セット)
- 出版社/メーカー: イケヒコ・コーポレーション
- 発売日: 2014/05/28
- メディア: ホーム&キッチン
- この商品を含むブログを見る
和室を歩く時には、これら3種類の線を踏まないように歩幅を調整しながら歩きましょう。
踏んじゃいけないのはなんで?
最もわかりやすい理由としては、「傷むから」です
敷居は家の構造の一つで、これが傷むと家が歪んだり襖などの滑りが悪くなったりします。
縁はよく見てみるとわかりますが、畳と違って布でできています。何度も踏むとこの布が擦り切れたり、模様の部分がほつれたりしてしまいます。
框は畳の角部分にあたり、引っ掛かりやすいため、これもまた上を歩かれると傷んでしまいます。
その他にも、
「縁には家紋が模様として入っているため、家紋を踏む=その家への侮辱と受けとられる」
「敷居は水鳥のシギがいるところで、上部の鴨居(カモがいるところ)と併せて家の火災を防いでくれる守り神の居場所であるから、踏むとバチが当たる」
といった理由もありますが、現代では家紋が入っているような和室は稀ですし、
目に見えない守り神を踏むなと言われても、ピンと来ない方も多いと思います。
なので、単純に「傷むから踏んじゃダメ!」と覚えておきましょう。
和室の歩き方のまとめ
・敷居と縁と框(とにかく線のあるところ)は踏まないように歩く
・踏まない理由は「傷むから」
☆前回の和室の入り方と同様に、
「他人の家/店を大事に扱う」という考えが根本にあります☆
いかがでしたか?
理由と一緒に覚えると、少し意識すればできることばかりですよね。
これらは飲み会の席や友人の家に遊びに行くなど、日常的なシーンでも使える作法で
すし、
日常から作法を意識しておくことで、「礼儀正しい人だな」と周囲からの印象もよくなります。
もしかしたらそこからいいご縁に繋がるかも・・・!?
既にパートナーがいる方も、これで相手の親からの印象が更に5%UPです。
さて、和室を歩いただけで既に他と差をつけている現段階のあなた。
次の記事でご紹介するのは
「上座と下座ってどっちがどっち?」です。
こちらも日常の場からフォーマルなシーンまで幅広く使えるマナーですので、
ぜひ押さえておきましょう!