お茶充生活

茶道の日常的な楽しみ方や和室でのマナー、妊娠・育児についてゆるく書いていくブログ

和菓子・抹茶はどこで買う?保存法は?

 

 

「食べ方・飲み方を勉強したから、さっそく買いに行こう!」「手土産に和菓子を持っていきたい!」と思ったときにぶつかる壁。

 

「どこで売っているのかわからない…」

「和菓子を売っているところは知っているけど、どれを買えばいいかわからない…」

「自宅用に買ったはいいけど、賞味期限内に消費できなさそう…」

 

 

今回はこれらの疑問に、具体的な例を挙げて答えていきます!

 

 

和菓子について

和菓子が買える場所

1、デパートの地下(贈答品のケーキやチョコレートや総菜の売っているフロア)

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高級デパートなら間違いなく売っています。駅ビルの地下などだと本格的な茶道菓子としての和菓子はないところも多いです。

私は自宅が近いため、新宿の伊勢丹高島屋京王百貨店などで買っています。デパートは独立したお店に比べて

 

・お休みの日がほぼないので調達しやすい

・他の買い物も同時に楽しめる

全国的に展開している老舗のチェーンが入っているので、味が信頼できる

 (その反面、食べたことのある人が多いので、話題性には欠けます)

 

という特徴があります。初めて買うから失敗したくない!という人には特におすすめです。

具体的には虎屋(とらや)さんや鶴屋吉信(つるやよしのぶ)さんをよく利用しています。

 

値段の相場は練り切りで400~500円ほどです。

 

2、独立した和菓子屋さん

デパートや駅ビルなどの大型商業施設の中にあるのではなく、独立した店舗の和菓子屋さんは、チェーンではなく個人経営のものも多いです。その分、

 

・どこでも買える味ではないため、話題になるし通(ツウ)な感じが出る

 (その反面、おいしいところもあればあまりおいしくないところも…。いきなり手土産や来客用にするのではなく、まず自分用に買って味を確かめてから人に出した方がいいです

・自分のお気に入りの店を見つけるとうれしい

・お茶会や贈答用などで使う場合に、「こういう風にアレンジしてほしい」と色や飾りなどのカスタムの融通が利きやすい

 (少量の注文では難しいですが、何個からならカスタムしてくれるかは交渉してみましょう。お茶会では、自分たちの団体や記念行事の名前を入れたり、お茶会のテーマに合わせて干菓子の色を変えてもらったりしたお菓子もよく見られます。)

 

という長所があります。

値段の相場は練り切りで300~500円ほど。個人経営だとお店によって値段設定もかなり違います。

 

 

3、本格的な茶道菓子にこだわらないという手も

少し毛色の違う回答になりますが、ちゃんとしたお茶席でない限りは、お抹茶に必ずしも茶道菓子を合わせないといけないということは全くありません。

 

実際に私は自宅では駅ビル内のカステラやスーパーのお団子などを買ったときにも、主人とお抹茶をいただいていますし、

 

大学の茶道部時代は、和菓子だけでなく部員の旅行土産のチョコや、誰かが手作りで持ってきたケーキやクッキー、お茶会でお客さんからいただく手土産など、あらゆるお菓子でお抹茶をいただいていました。意外かもしれませんが、抹茶はけっこう何にでも合うんです(^^)

 

茶道菓子にはこだわらないけどおいしい和菓子を食べたい!という場合は、和菓子屋さんのオンラインショップを利用するのもアリです。

 

※①茶道具は洗剤で洗わないので、油分のあるお菓子の場合は、あまりにも口がべたべたしていたら懐紙などで軽く拭ってからお抹茶を飲んだ方が、お茶碗に優しいです。それか、消耗品と割り切って使うお茶碗を決めておけば気軽に使えます。

 

※②洋菓子でも和菓子でも、液体のあるもの(羊羹、みたらし団子、水まんじゅう、いちご大福、クリームやゼリー、フルーツの乗ったケーキやタルトなど)を食べる時は、懐紙だと束の内側まで水分が浸透して一回で全滅してしまうことがあるので、水分対策のシートを一番外側の懐紙の裏に挟んでおくか、銘々皿などの器を使って食べることをお勧めします。

 

 どの和菓子を買えばいいの?

1、買うべき種類は?

上で書いたように、プライベートで楽しむ分にはどんなお菓子を買ってもアリなのですが、茶道菓子にこだわって買いたい場合は、「和菓子の食べ方」の記事で紹介している種類の干菓子・主菓子を買いましょう。ただ、お菓子と一緒に抹茶を飲むことが分かっている場合は、抹茶味のお菓子は避けた方が、飲む方の抹茶の風味の邪魔にならないのでオススメです。

teacere.hatenablog.com

 

2、好き嫌い・アレルギーには気を付けて

生菓子は卵や山芋を使っているものや、中にこしあんつぶあんが入っているものがあるので、お菓子を出す相手の好き嫌いやアレルギーがないか気を付ける。チェーンのお店ならアレルギー成分表示がされていることもありますが、わからなければお店の人に原材料を尋ねましょう。

 

3、日持ちに気を付けて

干菓子は2週間以上もつものも多いですが、ほとんどの主菓子(生菓子)の賞味期限は基本的に当日中か次の日まで。竿菓子(羊羹)は長持ちするものもあります。食べてもらうタイミングに考慮して、日持ちはお店で必ず確認して買いましょう。食べきれない場合や、和菓子を出したいタイミングに合わせて買いに行く時間がないという場合は、冷凍保存が有効です。冷凍保存の方法や注意点次の項目で詳しくご紹介します。

 

4、季節先取りのお菓子を選ぶ

和菓子屋さんには基本的に春なら春の花を模したものなど、季節に合わせたデザインの和菓子が売られています。ただ、毎月ラインナップが変わると言っても、その年の機構によっていつもより花が早く咲いたりすることもありますよね。盛りの時期の花の和菓子を買うと、実際の風景と和菓子どちらがきれいかをつい比べてしまうのが人間。なので、和菓子は盛りが過ぎたものや、今が盛りのものよりも、少し先取りしたものを選ぶのが定石です。

 

 和菓子の保存の方法

干菓子:常温保存で1週間前後。冷蔵・冷凍保存はできません。

主菓子:冷蔵保存で1~2日。種類によっては冷凍保存ができます。

 ※この賞味期限は目安なので、買う時には必ずお店の人に確認しましょう!

 

★冷凍保存のポイント★

個包装の状態で冷凍庫に入れる。(1か月以内には食べましょう)

 ・解凍は冷蔵庫に入れて4時間ほど。常温は春秋で1時間ほどあれば解凍できますが、表面に水滴がつきやすいのと、外側と内側で温度差ができてしまうので、冷蔵庫の方がおすすめです。

 外郎(ういろう)、葛焼き(くずやき)、涼味(りょうみ)の生菓子は冷凍保存不可。解凍したときに食感が変わってしまいます。

 

 

抹茶について

抹茶が買える場所

1、デパート

和菓子と同様に、高級デパートならほぼ確実に売っています。駅ビルの地下だと怪しいです。和菓子同様デパ地下にもありますし、抹茶カフェなどが入っているところだと、そのカフェで抹茶の粉も販売していることがあります。東京駅前の大丸内にある茶寮都路里などがその例ですね。

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2、茶道具屋さん

和菓子の場合と違い、独立した店舗のお茶屋さんはかなり数が少ないです。代わりに茶道具屋さんが、お詰元(おつめもと)と呼ばれるお茶屋さんから数種類を仕入れてお店に置いています。お茶屋さんの店舗で購入するのと違い、缶ではなく袋に入れた状態でグラム売りしていることも多いので、密閉された缶よりも日持ちが短くなることが多いことに注意。お店の人に賞味期限の目安を聞いてから買いましょう。

 

3、ネットで購入

お気に入りのお茶を売っているお店が近くにない場合など、茶道の先生たちが活用するのが注文という方法。お茶屋さんのオンラインショップを利用してもいいですし、ポイントを貯めたい場合は楽天やアマゾン経由で買うのもアリ。

楽天やアマゾンで「抹茶」と検索すると、製菓用の抹茶や、抹茶を使用した緑茶など紛らわしい商品も一緒に表示されてしまうので、茶道用の抹茶を注意して探してください。

 

 どの抹茶を買えばいいの? 

抹茶は大きく分けて2種類あります。それが薄茶(うすちゃ)と濃茶(こいちゃ)です。

 

薄茶:点てて作る、いわゆる普通の抹茶

濃茶:粉を練って作る超絶濃い抹茶。コーヒーのエスプレッソ的なもの。

濃茶は味も作り方も上級者向けというか、かなり慣れが必要なので、ここでは詳しいことは省略します。

 

抹茶の粉も、この2種類それぞれに合うようなものが売られていて、名前からもどちら用なのか判断できます。

薄茶用:「〇〇の白」

濃茶用:「〇〇の昔」「〇〇(漢字のみ)」

 

※濃茶に使う抹茶の粉は、薄茶用に比べて味がまろやかで繊細な香りなので、濃茶用の粉で今回のような薄茶を点ててもおいしいです。逆に薄茶用で濃茶を練ると、苦みが際立ってしまうためおすすめできません。

薄茶用

濃茶用

抹茶は基本的にブレンドなので、お詰元(=おつめもと。上の商品で言うと千茶荘・山政小山園がお詰元)がそれぞれのブレンドをたくさん作り、名前を付けているため、種類がたくさんあります。中には「坐忘斎宗匠御好」など、茶道の家元の好みとして作られているブレンドも。たくさん飲み比べると味わいの違いが多少あることに気づきますが、ものすごく違うわけではないので、迷ったら名前が素敵だなと思うものを選べば OKです。

 

ちなみに、お茶屋さんで聞いたところ、抹茶ケーキなどお菓子に応用したい場合は、繊細な味の濃茶用のものだと焼いたりしたときに風味が飛びやすいので、味の強い薄茶の方がオススメのようです(^^)

 

同じ抹茶の粉を使っても点て方によって味が微妙に変わるので、家族や友人と一緒に抹茶を点てて、お互い試飲してみても楽しいかもしれません。上手な人の点てる抹茶は、本当においしいですよ!!

 

 

  • 抹茶の保存の方法

抹茶は密閉容器に入れて冷蔵保存。缶入りのものだと賞味期限は未開封で半年ほど。グラム売りのお店で買った袋入りのものは、できるだけ小さなタッパーに入れて空気に触れないようにし、2か月を目処に使いましょう。それ以上過ぎても飲むことはできますが、酸化によって色・香り・味全てが悲しいくらい劣化します。

ちなみにデパートなどのお茶屋さんでは、抹茶は40g入りの缶で売っていることが多いです。薄茶1服を点てるのに抹茶2gほど使いますので、約20服分。開封してから2ヶ月で使いきれなさそうなときは、抹茶を使用したお菓子や飲み物にアレンジしてしまいましょう!

※冷凍保存しても、出してすぐさらさらの粉のまま使えますが、若干風味が落ちる気がするので冷蔵保存をおすすめします。

 

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結び

さて、ここまで和菓子と抹茶の購入場所、選び方、保存方法についてご紹介しましたが、いかがでしたか?

こういったことを知ると、抹茶や和菓子のハードルも随分下がるのではないでしょうか。

 

とはいえ、抹茶好きな私ですら、さすがに毎日抹茶を飲むということはないため、抹茶がどうしても賞味期限内に使いきれないという人も多いはず。

 

そのうち「余った抹茶の活用法」もご紹介するので、楽しみにお待ちください(^^)